A D V A N C E I N F O R M A T I O N
概要
S29JL032H は,32M ビット(2,097,152 ワード×16 ビット,または4,194,304 バイ
ト×8 ビット構成),3.0 V 単一電源フラッシュメモリデバイスです。データは,DQ15 ~
DQ0(ワードモード時),または DQ7 ~ DQ0(バイトモード時)に出力されます。本デ
バイスは,システムに実装したまま,3.0 V V
標準電源によりプログラムできるほか,
CC
標準のEPROM ライタを使ってもプログラムできるように設計されています。
アクセスタイムによる各種バージョン(60,70,90 ns)と,48 ピン TSOP パッケージ
を用意しています。標準搭載の制御端子(チップイネーブル(CE#),ライトイネーブル
(WE#),出力イネーブル(OE#))により,通常のリード / ライト動作を制御し,バス競
合問題を回避しています。
デバイスのリード / ライト機能は,3.0 V 単一電源のみで動作可能です。プログラムおよ
びイレーズ動作では,内部で生成され,安定化された電源を使用します。
遅延時間ゼロで同時に実行可能なリード / ライト動作
メモリ空間を別個のバンクに分割したリード / ライト同時実行アーキテクチャにより,同
時実行が可能です(表2 を参照してください)。セクタアドレスは固定されていますので,
システムソフトウェアによりユーザ定義によるバンクグループを構成することができま
す。
イレーズ / プログラム動作の対象となっていないバンクのいずれからも,動作中にデータ
をリードすることができます。ただし,同時実行可能なバンクは 2 つのみとなります。ま
た,ホストシステムがあるバンクをプログラムまたはイレーズしながら,別のバンクから
のリードを遅延時間ゼロで速やかにかつ同時に行なえるようにして,全体的なシステム性
能を向上させています。これにより,システムはプログラムまたはイレーズ動作が完了す
るのを待たなくてもよいことになります。
また,S29JL032H は,トップ / ボトムの両ブートセクタ構成で構成することができます。
S29JL032H の特徴
SecSi™(セキュアドシリコン)セクタ は,弊社工場またはユーザにより恒久的にロック
可能な256 バイトのセクタです。このセクタがユーザによりロックされると,SecSi ユー
ザインジケータビット(DQ6)が恒久的に「1」にセットされます。また,工場にてロッ
クされると恒久的に「0」にセットされます。ユーザによるロックを可能にする場合は「0」
のまま出荷されます。このように,ユーザがロック可能なパーツは,工場にてロックされ
たパーツを書き換えられないようになっています。
工場にてロックされるパーツには数通りのオプションがあります。SecSi セクタ には,ラ
ンダムでセキュアな16 バイトESN(電子シリアル番号),またはユーザコード(Spansion
プログラミングサービスによりプログラムされます),あるいはこの両方を格納することが
できます。ユーザロック可能なパーツとして SecSi セクタをボーナス空間として使用し,
他のフラッシュセクタと同様にリード / ライトしたり,ユーザ独自のコードを格納して恒
久的にロックすることができます。
DMS(データ管理ソフトウェア)を使用すれば,本製品シリーズのリード / ライト同時実
行可能という最新アーキテクチャをフルに利用して,従来のEEPROM デバイスを置き換え
ることが可能です。DMS はまた,単バイトごとの修正ではなく,ファイル構造のデータを
修正することができ,これに必要なすべての機能を実行しますので,システムソフトウェ
アを簡素化することができます。あるデータ(たとえば,電話番号や構成データなど)を
書込んだり,更新する場合も,ユーザは,更新対象のデータを指定し,更新したデータを
システムに格納する位置を記述するだけで済みます。これは,従来のように,旧データの
位置や状態,フラッシュメモリデバイス(またはメモリデバイス)に対するデータのロジッ
ク⇒物理変換などをユーザが書込むソフトウェアで管理しなければならないシステムに比
べると,はるかに簡単です。DMS を使用すれば,ユーザが用意するソフトウェアとフラッ
シュメモリが直接インタフェースする必要がなくなります。ユーザ側のソフトウェアは,
2005 年3 月9 日 S29JL032HA11
S29JL032H
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