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SecSi™(セキュアドシリコン)セクタ
フラッシュメモリ領域
SecSi(セキュアドシリコン)セクタ機能は,エレクトリックシリアル番号(ESN)によ
る永久パーツ ID を可能にするフラッシュメモリ領域を提供します。SecSi セクタは 256
バイト長で,工場出荷時にSecSi セクタがロックされているか否かをSecSi セクタインジ
ケータビット(DQ7)から出力します。このビットは工場にて恒久的に設定されるもので,
変更することはできません。これにより,工場にてロックされたパーツを模造できないよ
うにしています。また,製品出荷後のESN のセキュリティを高めています。
本製品のSecSi セクタは,工場によるロック設定と,ユーザによるロック設定のいずれか
となります。工場によるロック設定バージョンは工場出荷時に必ずプロテクト設定され,
SecSi(セキュアドシリコン)セクタ インジケータビットは恒久的に「1」にセットされ
ます。また,ユーザによるロック設定バージョンのSecSi セクタはプロテクトされずに出
荷され,ユーザの仕様に合わせてこのセクタを使用できるようにしています。ユーザによ
るロック設定バージョンのSecSi(セキュアドシリコン)セクタ インジケータビットは恒
久的に「0」にセットされます。したがって,この SecSi セクタインジケータビットによ
り,工場にてロック設定されたデバイスの代わりとして,ユーザロック可能なバージョン
が使用できないようになっています。このセクタがユーザによりロックされると,SecSi
ユーザインジケータビット(DQ6)が恒久的に「1」にセットされます。また,工場にて
ロックされると恒久的に「0」にセットされます。ユーザによるロックを可能にする場合は
「0」のまま出荷されます。
システムに実装した状態でのSecSi™ セクタセキュアへのアクセスは,コマンドシーケン
スにより行ないます(「Enter SecSi Sector / Exit SecSi Sector コマンドシーケンス」を
参照してください)。システムが「Enter SecSi Sector」(SecSi セクタ開始)コマンド
シーケンスをライトすると,通常,ブートセクタが占有しているアドレスを使用してSecSi
セクタをリードできるようになります。このモードの動作は,システムが「Exit SecSi
Sector」(SecSi セクタ終了)コマンドシーケンスを実行するか,デバイスの電源を切断
するまで継続されます。電源投入時,またはハードウェアリセット時,セクタ0 の最初の
256 バイトへコマンドを送信する状態に復帰します。ただし,SecSi セクタがイネーブル
の場合,ACC 機能およびアンロックバイパスモードは使用できません。
工場にてロック:SecSi セクタは工場にてプログラム,プロテクトされています
工場にてロックされたデバイスのSecSi セクタ は,工場出荷時にプロテクトされます。こ
のSecSi セクタを変更することはできません。ランダムな番号とセキュアなESN の両方で
プリプログラムされます。ランダムな番号(8 ワード)のアドレスは,ワードモード時,
000000h ~ 000007h となります(バイトモード時は 000000h ~ 00000Fh となりま
す)。セキュアな ESN は次の 8 ワード(アドレス 000008h ~ 00000Fh)内にプログラ
ムされます(バイトモード時は,000010h ~ 00001Fh)。次のいずれかの条件でプリプ
ログラムすることができます。
ランダムかつセキュアなESN のみ
ユーザコード(Spansion プログラミングサービス利用時)
ランダムかつセキュアなESN と,ユーザコードの両方(Spansion プログラミングサー
ビス利用時)
Spansionプログラミングサービスについて詳しくは,担当営業までお問い合わせください。
お客様にてロック可能:SecSi セクタは工場にてプログラムもしくはプロテクトされていません
セキュア機能を要求しない場合は,SecSi セクタを通常のフラッシュメモリ空間として使
用することができます。SecSi セクタは何回でもリードできますが,そのプログラムとロッ
ク設定は1 回のみとなります。SecSi セクタをプログラムしている間,アクセラレーショ
ンプログラミング(ACC)とアンロックバイパス機能は使用できません。
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S29JL032H
S29JL032HA11 2005 年3 月9 日